【26日目】致命的なメカトラ

池田です!
今日は二泊した柏崎を出発し、8号で糸魚川を目指す行程となりました。
この糸魚川という町は、ちょうど北アルプスが日本海にせり出した場所に位置し、古来から旅人の難所と言われている親不知のすぐ近くにあります。

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↑予報とは打って変わり、なかなかの快晴。気温も20度台半ばと、気持ちの良い朝でした。

しかし、何やら僕の自転車から異音が…。
整備されていないママチャリがブレーキをかけたときのような、キイッキイッという音が鳴り続けます。
「しばらくチェーンも洗ってないからなー、砂とかでこすれてるのかなー」と思い、コンビ二に停車して油をさします。
しかし、それでもペダルを踏むと鳴る異音…。
本当に不気味です(;´д`)

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↑日本海が綺麗でとても良い感じ。ただ、今日も僕の進行方向に対して逆向きの風が吹き続けています(;´д`)

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↑途中にあった看板を見て、「久比岐自転車歩行者道」という歩道に入ります。8号沿いに並行して走っているようです。

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↑路面が濡れている恐怖のトンネル。去年(2012年)の夏、千葉県の南房総の鋸山の近くをサイクリングしていたときにトンネルの中で大落車をしてしまってからトンネルが未だに怖いのです。実はこれまでの旅の中でも、かなりビビりながら走っています。

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↑なびいている旗もこんな感じ。かなりの強風ですが、結構踏める脚になってきました!少しは成長したんだ〜(T_T)

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↑お昼ご飯は道の駅で食べた「鯛めし天丼」。この地域の名物である鯛飯は柏崎のセブンイレブンでもおにぎりが売っていたので食べました。二食続けてでしたが、とても美味しかったです!

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↑歩道の終わりと共に糸魚川に到着。30kmもトラックに怯えることなく安全に通過できました。ありがとう!

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↑ヒスイ海岸。ヒスイが落ちてることがあるらしいです。

「早めに着いたことだし、ここで一発大きなヒスイを拾って旅の資金に充てるぞ!!」と意気込んでどこから海岸に入ろうか考えながら進んでいると…。

バリーン!!

(;´д`)

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(;´д`)

自転車のホイールのスポーク(骨組みの棒の部分)が折れてしまいました…。
ママチャリも同じなのですが自転車のホイールというのは、ホイールの中心部分(ハブ)から無数の針金のような棒を左右に均等に引っ張って丸い円を真っ直ぐに保っています。
この棒がスポークと言うわけですね。
そのスポークが折れてしまったと言うことは、当然、ホイールはぐにゃっと楕円形に曲がってしまいます。
一見大雑把そうに見えて、とても緻密なパワーバランスの上で真っ直ぐなホイールがあるんだと考えたら、何だかかっこよすぎてホイールが好きになってきますね。

しかし、そんな気持ちに浸っていても、このままでは旅の継続は出来ません(;´д`)

そこで自転車を電車で輪行し、富山市まで一足先に行ってきました。
この旅始まって7県目は、電車で入ってしまいましたー!!(汗)

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しかし、残り2駅くらいのところで石川で起きた線路冠水の影響で立ち往生…。
この電車に乗っている時間により、僕は現実の世界に連れ戻されそうになります…。
これからの行程である北陸から近畿の天気予報を見ていただければ分かると思いますが、とにかく雨、雨、雨、の連続です。
これまで、夏らしく一日中晴れていた日は何日あったことでしょうか。
1人ということもあり、一気に気分が落ちていきます(;´д`)

そんなことは置いておいて、やっと富山に到着。
路面電車がたくさん走る、良い街に映ったのが第一印象です。

雨が降る中、スポーツサイクルの専門店に辿り着いてスポークの修理を依頼。
しかし予想通り修理のためにはメーカーに出さなければならず、時間がかかってしまうとのことでした。
富山に二週間も滞在するわけにもいかず、かといって自転車以外の手段で残りの行程の全てを進むわけにもいかず、結局は安いホイールを購入ということになりました。
シマノのR500というホイールを買ったのですが、このホイール、僕が大学一年生のときに自転車を完成車で買ったときについてきたものなのです。
原点回帰ですね!

壊れた元のホイールはつっちーの家に郵送しようか迷ったのですが、他のスポークも痛んでいるという指摘を受けたので処分してもらうことになりました。
このホイールに変えてから転けた思い出もたくさんあるけれど、それでも良い思い出がたくさんあります。
特にあの荷物を支えて磐梯を越えてくれた働きには、感謝、感謝です!
これからはサークルの仲間が「鉄下駄」だと罵るR500で旅をします。
安いだけあってきっと丈夫でしょう!(ママチャリ理論)

そのまま富山から出発しようかとも思ったのですが、旅が終わった時に後から後悔するんだろうなーと思って荷物を糸魚川駅の隣の施設に預けてから行ったのです。
JRでたった1260円分の行程ですが、ここで糸魚川に戻らないことは単なる妥協だと思ったのです。
僕は割りと理想に燃えて生きるタイプです。

そして、さきほど21時くらいに糸魚川に電車で戻ってきました(;´д`)
預けていた荷物をピックアップするために糸魚川駅横のヒスイ会館に向かいます。
「エントランスの横にある事務所の入り口に置いてある看板の裏に隠していてあげる」ということだったのですが、どこを探してもない…。
ちょっとうろうろしていると「荷物を預けられていた方ですか?」ということで、事務所ではなく飲食店の店員さんが荷物がある場所を教えてくれました。

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糸魚川の方も、服も汚く、見ず知らずの名前も名乗らない人間に対して、本当に親身に優しい言葉を投げかけてくれました。
旅の途中で自転車が壊れてしまったので、富山市で直してまた戻って来ますと事情を話したとき、「君の場合はきっと時間のことも大きいだろうから、(盗難の)責任は持てないけれど管理している人間には上手いこと言っておくよ。」と言って、力になってくれました。
このメッセージ入りの紙を持ってこれからの行程を進むこともできないし、糸魚川の名産品を買うことも出来なかったけれど、いつかまた、親不知に来ることがあれば、そのときに必ずヒスイのお土産を買って帰ります。

1人で進んでいる分、人の優しさが心に沁みる。
風景だけではなく、日本はそういう美しさに溢れている。
どうしても、些細なことをきっかけにしてそう思えてくるのです。

明日は、糸魚川から親不知を超えるまでの区間を電車で進む予定です。
全部走りたいと言いながら電車を使うつもりだということで、僕が何を考えているのか分からないと思いますが、この区間は旅が始まる前から電車かバスで行くことも視野に入れていました。
この記事の冒頭でも書きましたが、親不知は古来から旅人の墓場だと知られ、今もなお狭い桟道にトンネルが被さり、さらに大型トラックが猛スピードで走っているので自転車が通るのは危険極まりないと聞きます。
安全第一のため、ここの区間は輪行とします。
これで縦断と言えるのかどうかは分かりませんが、迷った末ですが決めました!

明日は始発で泊駅に向かいたいと思います。
それでは、まだまだ雨が続きますが、いつかきっと晴れることを願って明日からも頑張ります。

池田


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4 thoughts on “【26日目】致命的なメカトラ

  1. にしむらおとうさん

    こんばんは。
    本日富山県滑川市のセブンイレブンで声かけさせてもらいました おじさんです。
    あの後、大雨で大丈夫じゃなかったですか? 我息子同様気になりました。
    お話しましたが、我息子は、本日無事盛岡から八戸まで移動した連絡が入りました。
    これも何かのご縁と思います。息子には池田さんの話はしておきますので、『にしむらの息子』で
    お互い励ましあうようなことができれば幸いです。
    この先の旅もご安全に・・・息子同様 良い旅・出会いがありますよう     お祈りいたします。

    返信
    1. 池田 投稿作成者

      にしむらおとうさんさん
      昨日は声をかけていただいてありがとうございました。
      立ち止まった時、声をかけてくださる方の一言一言が励みになっております。
      昨日の行程も記事にしましたが、富山市を通過後から大雨となって立ち往生してしまいました。
      1周間続いた雨の北陸旅は、何だか自分の強さを試されているような毎日でした。
      明日からは近畿に入り、やっと晴れる予報ですので安心しております。
      僕もにしむらさんとお話する前に事故に遭っていますし、息子さんにも安全に気をつけて、とお伝え下さい。
      僕も安全第一を貫いて、これからも旅を楽しみます!
      応援、ありがとうございます。

  2. take・_・ishi

    いい出会いに支えられているのね。
    足の筋肉以外も、たくさん成長していると感じました。
    (ゴメン、久々にまとめ読みしました・・・)

    今日は東京も大雨です。
    落雷で電車もあちこちで止まり、会社が何となく閑散としています。
    止まない雨はないので、信じて前に進んでね。
    がんばれ。

    返信
    1. 池田 投稿作成者

      take・_・ishiさん
      コメントを頂いてからニュースを確認しました。
      東京、本当に大変なことになっていたみたいですね。

      本当に周りの方たちの助けあっての旅になっています。
      常にコメントをくださるtake・_・ishiさんとイケルミさんにも、本当に感謝しております。
      1周間当たり続けた雨も今日で終わりだということなので、明日からはやっと気持ちよく走ることが出来そうです!
      この1周間が本当に長かったです(苦笑)

      P.S.
      結局、あの鍋は一度も火にかけられることがないまま東京に帰還しました…。
      一度だけつっちーに内緒で、僕があの鍋でグローブの洗濯をしたくらいの役割でした。

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